2017/06/24

尿失禁の治療には漢方薬が効果的

 
尿失禁と漢方薬

あなたは、気づかないうちに尿もれしてしまう…なんてことはありませんか?

ここでは、尿失禁と漢方薬の関係について見ていきます。

早乙女タロウ

尿失禁は、自分の意思とは関係なく尿をもらしてしまう症状で、失禁の起こりかたから見ると、「腹圧性尿失禁」、「切迫性尿失禁」、「切迫性尿失禁」に大別されます。

「腹圧性尿失禁」は、骨盤底部の筋力の低下や、膀胱を支える組織が緩む事によっておこります。
くしゃみや咳、大声で笑う等、腹部に力が入った時に尿がもれてしまう。最も良く見られる失禁で、特に女性に多いです。

「切迫性尿失禁」は、脳血管障害などの影響で膀胱が収縮して起こるもので、突然激しい尿意を催します。

「反射性尿失禁」は、脊髄の障害などが神経系に影響を及ぼして起こるもので、尿意はないのに、膀胱に尿が溜まってくると反射的に排尿してしまいます。
どのタイプの尿失禁も、漢方治療が有効で、漢方薬の単独使用や、西洋薬との併用、筋肉を強化する体操療法との併用などが行われます。

尿失禁の治療に効果的な漢方薬

体力がない、胃腸も弱い(虚証)~体力はふつう(中間証)

  • 清心蓮子飲(せいしんれんしいん)
腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、不眠、肩こり
  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)+八味地黄丸(はちみじおうがん)
切迫性尿失禁、下半身脱力感、不安、不眠
  • 八味地黄丸(はちみじおうがん)
  • 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
切迫性尿失禁、下半身脱力感、冷え、疲労感
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
腹圧性尿失禁、胃腸虚弱、体力低下

体力はふつう(中間証)~体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)

  • 竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
切迫性尿失禁、浮腫、充血、陰部の痒み
  • 四逆散(しぎゃくさん)
切迫性尿失禁、胸脇苦満、不眠イライラ
  • 猪苓湯(ちょれいとう)+芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
切迫性尿失禁、浮腫、けいれん性疼痛

※「虚証」や「実証」についてはこちら→「漢方薬の選び方~診断方法を知ろう~

ここからは、尿失禁についてもう少し詳しく見ていきましょう。

早乙女タロウ

尿失禁とは?

自分の意志とは関係なく不意に尿が漏れることを尿失禁といいます。

尿もれとも言われます。

直に命に影響を与えるものではありませんが、尿失禁があると生活の様々な場面が不自由になり、QOL:Quality of life(生活の質)が損なわれるようになります。
それと連動して、精神的な問題にもなってきます。

尿失禁の種類と治療法

腹圧性尿失禁

咳やくしゃみ、ゴルフやゲートボールなどのスポーツ、重いものを持ち上げた際など急にお腹に力が加わったときに尿もれを起こすタイプです。
他に病気はないが尿もれする中高年女性に多く見られるタイプです。

原因としては、尿道や膀胱、子宮などを支えている筋肉の骨盤底筋群が弱くなるためとされています。

男女別骨盤底筋群イメージ

画像引用元:男女別骨盤底筋群イメージ

治療法は、骨盤底筋体操、薬物療法、漢方薬療法、手術療法などがあります。

骨盤底筋体操は、簡単な体操なので自宅でできますし、軽症から中等症の場合にはかなり効果的です。

体操はYou Tubeで「骨盤底筋体操」で検索すればたくさんの動画が見つかります。
↓尿失禁を予防・改善するための骨盤底筋体操DVD

↓尿漏れ改善に効果抜群 骨盤底筋群強化 もも裏内腿せなか引き締め ピラティス ブリッジニュートラルペルヴィス

尿道を締める力を強める西洋薬がありますが、それだけでは治らないので、骨盤底筋を鍛える体操と併用する必要があります。

手術としては、「TVT法」や「TOT法」といった、幅1cmの人工素材のテープを尿道の下を通して尿道がぐらつかないようにする手術です。
入院期間が短いのが特徴です。

切迫性尿失禁

尿意を感じるとすぐにトイレに行きたくなり、間に合わなかったりして尿もれを起こすタイプです。
膀胱に一定量の尿がたまると勝手に反応して尿もれを起こしていると考えられています。

1日に8回~10回以上トイレに行く頻尿や夜間に何度もトイレに行く夜間頻尿を併発しているケースが多いです。

代表的な原因としては、

  • 脳卒中の後遺症
  • パーキンソン病

ですが、動脈硬化や高血圧が影響している場合もあります。

前立腺肥大が影響している場合もあります。

治療法はおもに、薬物療法です。
漢方薬も効果的です。

他には、先に紹介している体操も効果的です。

混合性失禁

腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の併発のケースです。

溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

膀胱内に大量の残尿があり、さらにそこへ尿がたまると溢れるように少しづつ尿が漏れるタイプです。

  • 末期の前立腺肥大症
  • 子宮がんなどでの骨盤腔内の手術後
  • 重度の糖尿病

等の場合に見られます。

機能性尿失禁

全身の運動機能の低下、特に下半身の低下で、トイレに行こうとしても間に合わずに漏らしてしまうタイプは、この機能性尿失禁になります。

膀胱周りの機能の低下に加えて、認知機能や視力の低下などが合わせて起こっていることが多く、治療というよりは、介助などが必要となってきます。
一律で誰にでも一緒の治療や対応ではなく、個人単位で対応方法を考える必要があります。

他の尿失禁

  • 前立腺がん手術後の尿失禁
  • 萎縮膀胱にともなう尿失禁
  • 膀胱膣瘻、膀胱子宮楼、尿道膣瘻

などがあります。

尿失禁の対策と予防

尿失禁には原因も様々あります。
専門医による診断や治療が不可欠です。

自宅でできるものとしては骨盤底筋体操がもっとも効果的です。

西洋の薬物治療にするのか、漢方薬での治療にするのか、専門家への相談もきちんと受けるようにしましょう。

 

いかがだったでしょうか。

尿もれは、女性の方が年齢的に早く起こる傾向にあるようです。

恥ずかしいことなので誰にも相談できない、ということがないように早めに専門家に相談するようにしましょう。

早めの対応で早く治るかもしれません。

早乙女タロウ

 

 

 

 

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