2017/04/16

扁桃炎・咽頭炎の漢方薬での治し方

 
扁桃炎・咽頭炎と漢方薬

扁桃炎(扁桃腺炎ともいう)や咽頭炎は、ウィルスや細菌がのどの扁桃腺や咽頭(のど)に感染しておこるもので(大半はウィルスによる)、大部分は風邪の時に見られます。

扁桃腺や咽頭の炎症がおこり、発熱し、喉の痛みやつかえ感、関節痛などを伴います。

西洋医学では、通常は抗生物質を主体とした治療を行いますが、抗生物質を服用すると下痢を起こし易い人や、アデノイド肥大(咽頭扁桃の増殖肥大によりなんらかの障害を来たすもの)や習慣性・慢性扁桃炎などのある人は、漢方治療の対象となります。

扁桃炎・咽頭炎の漢方薬での治し方

体力がない、胃腸も弱い(虚証)

  • 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
  • 排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)
虚弱体質、扁桃肥大。扁桃炎を繰り返す
  • 甘草湯(かんぞうとう)※うがいしながら飲み込む
のどの発赤が強く、痛みも強い
  • 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
悪寒、微熱、咳、頸や肩のこり

体力はふつう(中間証)

  • 桔梗湯(ききょうとう)
手足や腰が冷え、突然に上半身がほてる
  • 桂枝麻黄各半湯(けいしまおうかくはんとう)
頭痛頭重、発熱悪寒。咳、喉のチクチク
  • 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
肌が浅黒い。喉が化膿。喉の炎症が強い

体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)

  • 小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)
口渇、口中のねばつき、喉の化膿と炎症
  • 麻黄湯(まおうとう)
  • 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
関節痛、筋肉痛、喉の痛み、汗が出ない
  • 葛根湯(かっこんとう)
  • 升麻葛根湯(しょうまかっこんとう)
悪寒発熱、頸や肩がこる、喉の痛み

※「虚証」や「実証」についてはこちら→「漢方薬の選び方~診断方法を知ろう~

扁桃炎・咽頭炎について知ろう

扁桃腺・咽頭の場所はどこ?

扁桃腺の位置
赤丸部分が扁桃腺です。

咽頭の位置

赤丸部分の上咽頭・中咽頭・下咽頭の3箇所を総じて咽頭と呼びます。

扁桃炎はうつる?種類と治し方

扁桃腺の急性炎症のことを指します。
扁桃腺が赤くなったり、膿(うみ)が付着します。
急性の咽頭炎を併発することもあります。

扁桃炎の種類

急性扁桃炎

ウィルスや細菌が原因で扁桃腺が炎症を起こす状態を急性扁桃炎と言います。

  • ウィルス=アデノウィルス
  • 細菌=溶連菌(ようれんきん)

が原因の場合が多い。

暴飲暴食・過労・冷えや空気・喫煙などの刺激が大きく影響するとされています。

症状としては、39~40℃の高熱が出て、咽頭痛が激しく、全身のだるさ、喉の痛みが耳まで広がるようになってきます。

  • 急性カタル性扁桃炎:粘膜が赤みを帯びて液性の分泌物が見られる
  • 急性陰窩性扁桃炎:黃白色の膿が表面を覆っているもの

上記の2種類があります。

治療方法

うがいやトローチ、市販の風邪薬などはあまり効果がありません。

発熱や痛みが強い場合には医療機関で診てもらったほうがいいでしょう。

習慣性扁桃炎

急性の扁桃炎を繰り返すなどすると慢性扁桃炎になります。

1年間に4~5回も急性扁桃炎になると習慣性扁桃炎になったと言えます。
軽いの咽頭痛や違和感・異常感などがあります。
口臭の原因になることもあります。

だるさや疲労感を感じる場合もあります。

治療方法

基本的にはうがいなどの励行ですが、高熱で生活に支障をきたすなどの状態になると、扁桃摘出手術なども考えなければなりません。

扁桃周囲炎

急性扁桃炎が急激に悪化し、周囲にまで広がった状態を扁桃周囲炎と呼びます。

さらにひどくなり、膿瘍を形成するようになると、扁桃周囲膿瘍となります。

原因は、急性扁桃炎と同じウィルスや細菌ですが、特に体力が弱っていたりすると周囲にまで炎症が広がり重大な症状までになります。

高熱・激しい咽頭痛・嚥下痛・開口障害などが見られます。
腫れが当たり、激しい痛みを伴います。

治療方法

抗菌薬の投与・口腔からの腫瘍穿刺、切開での膿出し、などを行いますが、病状が繰り返すことが多いので、後日には扁桃摘出手術を行うことがあります。

病巣性扁桃炎

体のどこかに病原菌が潜んでいて、その状態では病状は出ないのですが、扁桃腺の慢性的な炎症が原因で遠隔で、扁桃腺に炎症状態が起こることを指します。

治療方法

原因となる扁桃腺以外の病巣の治療と扁桃腺の治療・摘出なども考えなければなりません。

扁桃炎の予防方法

基本的にはかぜ予防と同じです。
十分な睡眠と暴飲暴食を避けて規則正しい生活をし、うがいを励行することが基本的な扁桃炎の予防法です。

鼻の病気があれば治療をしておいたほうがいいでしょう。

歯磨きなどで口腔内を清潔に保つことも必要です。禁煙も大切な予防法です。

咽頭炎の種類と治療法

基本的な原因や症状、治療法は扁桃炎と同じです。

種類としても、

  • 急性咽頭炎
  • 慢性咽頭炎
  • 咽頭膿瘍

があります。これも、扁桃炎の症状と同じです。

刺激物を控えたり、規則正しい生活、禁煙など、扁桃炎と動揺に気をつけたいものです。

扁桃炎も咽頭炎も、悪化した場合には重篤な病気になる可能性があります。自己判断せずに専門家に早めに相談するように心がけましょう。

花田サキ

 

 

 

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