腎炎・ネフローゼの治療には漢方薬を併用する、急性腎炎の予防にも

 
腎炎・ネフローゼと漢方

ここでは、腎炎やネフローゼに治療に使う漢方薬について解説していきます。

花田サキ

腎臓の位置

腎臓の位置

腎炎というのは、様々な原因で腎臓の糸球体などに炎症が起こるもので、急性腎炎と慢性腎炎があります。

急性腎炎は、多くの場合、扁桃腺炎や咽頭炎、鼻炎などがきっかけで起こります。
これらの疾患の時に起こる体内の免疫反応が腎臓に障害を与えてしまうことがあり、腎炎が発生します。

急性腎炎になると、まぶたや手足のむくみ、めまい、動悸、頭痛、息切れなどの症状が見られます。

一方、慢性腎炎は尿検査で蛋白尿や血尿が1年以上続いているもので、病状が進行しないものや、腎機能が徐々に低下していくものなど、様々なタイプがあります。
慢性腎炎では、急性腎炎のような症状が見られる場合もあるが、無症状の場合も少なくありません。

腎臓の各名称

腎臓の各部位の名称

その他、ネフローゼ症候群という慢性腎炎に似た腎障害があります。

ネフローゼ症候群は高度な蛋白尿と全身のむくみなどが現れるもので、主に糸球体の障害で起こる。

腎臓は炎症などで一度破壊されると元に戻すのは容易ではないため、腎炎やネフローゼの治療は即効的で作用が強力な西洋薬を主力とする必要があります。

西洋薬としてステロイド剤が多用されており、優れた効果を発揮します。
ただし、ステロイド剤は出来るだけ使用量と使用期間を減らす必要があり、この場合、漢方の併用が有効となります。

さらに漢方薬は急性腎炎の予防にも効果的です。

腎炎・ネフローゼの治療や予防に効果的な漢方薬

補助的

ステロイド剤に併用することで、ステロイド剤の使用量を減らす事が出来る
  • 小柴胡湯(しょうさいことう)
  • 柴苓湯(さいれいとう)
中間証

再発防止

ステロイド剤による治療が成功した後に、蛋白尿や腎炎の再発を抑える
  • 小柴胡湯(しょうさいことう)
  • 柴苓湯(さいれいとう)
  • 六味地黄丸(ろくみじおうがん)
中間証
  • 柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)
虚証

予防的使用

年中かぜを引き易く、よく熱を出すような子供の急性腎炎を予防する
  • 葛根湯(かっこんとう)
実証
  • 小柴胡湯(しょうさいことう)
中間証
  • 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
  • 柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)
虚証

補助的

腎不全患者の透析の導入を遅らせる 温脾湯(うんぴとう) 虚証

補助的

透析の副作用を軽減する 人参湯(にんじんとう) 虚証

※「虚証」や「実証」についてはこちら→「漢方薬の選び方~診断方法を知ろう~

 

腎炎やネフローゼに関しては、漢方薬はあくまでも補助的な意味合いでの使用が中心となるようです。

また、再発防止や予防にも効果的とのことなので、急性期を過ぎた場合には積極的に使っていきたいですね。

いつもお伝えしていますが、体調がおかしいな、と思ったら自己判断せずに専門医にきちんと診てもらってくださいね。

花田サキ

 

 

 

 

 

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