月経異常や月経困難症、月経前緊張症と漢方について

 
月経の異常

 

女性特有の悩みである月経の異常。
僕達男性も知らないではイケないと思います。

そこで、ここでは、月経の異常に関する勉強をしていきたいと思います。
月経不順、月経困難症・月経前緊張症(PMS、月経前症候群)を中心にまずはどんな漢方薬が治療に使われるのかを知り、西洋医学的にも学んでいくことにします。

早乙女タロウ

月経の異常というのは、広い意味では、「月経周期・出血量・期間の異常」や「月経前緊張症」や「月経困難症」などを指します。

このうち、月経周期や期間の異常(月経不順)は、子宮や卵巣の発育不全、子宮の病気等が影響しておこることがあります。
また、心理的ストレスや環境変化などで月経周期が乱れる事もあります。

「月経前緊張症」は、月経開始の3~10日前におこるもので、情緒不安定や頭痛、むくみ、体重増加などの症状が見られます。
「月経困難症」は、月経が始まってからおこるもので、下腹部痛や下腹部の圧迫感、膨満感、吐き気などの症状が見られます。

若い人の月経異常や月経困難症は、ストレスなどの影響も強く、多分に心身症的な要素がありますが、中高年以上の場合は、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が原因になっている事が多いので注意が必要です。

いずれにしても、月経異常や月経困難症が続くような時は、専門医を受診する必要があります。
何らかの原因疾患がある時は、通常は西洋医学的な治療を優先するが、この場合も漢方薬を併用することが多くあります。
また特別な原因疾患がない月経異常や月経困難症には、漢方薬の単独治療がよく行われます。

 

 

月経の異常の治療に使われる漢方薬とは?

体力がない、胃腸も弱い(虚証)

  • 芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
  • 四物湯(しもつとう)
貧血、皮膚のシミ
  • 温経湯(うんけいとう)
口渇、下痢、冷え
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
軽いむくみ、めまい、耳鳴り

体力はふつう(中間証)

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)
突然上半身がほてる。不安感が強い
  • 温清飲(うんせいいん)
皮膚がカサカサしている。のぼせ
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
肌荒れ、便秘はない、むくみ

体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)

  • 通導散 (つうどうさん)
不安、憂鬱感が強い
  • 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
唇が暗紫色、便秘気味、出血、充血
  • 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
顔色が赤い、のぼせ

※「虚証」や「実証」についてはこちら→「漢方薬の選び方~診断方法を知ろう~

ここからは、月経不順、月経困難症・月経前緊張症(PMS、月経前症候群)について学んでいきましょう。

早乙女タロウ

月経の異常について

月経とは視床下部と下垂体をあわせた性中枢(せいちゅうすう)、卵巣や子宮の周期的な変化が起こって子宮内の膜が、「溶ける」「崩れる」「剥がれ落ちる」などにより子宮で出血が起こり、それは規則正しいものであるのが基本的な特徴です。

個人差があるのが月経

正常な月経の目安は、

  • 9~18歳:初経
  • 45~55歳(平均51歳):閉経
  • 月経周期:25日~38日間
  • 月経持続:3~7日間
  • 月経血の量:50~250g
  • 血液損失量:50g程度

となっていますが、かなり個人差の多いものです。
誰かと月経の話をした時に、大きく違っているからといって慌てる必要はありません。

月経が起こる仕組みって?

小児期が終わり思春期になる頃に月経は始まります。
初めての月経を初経といいますが、なぜ起こるのか、なぜ周期的に起こるのか、ということは実は完全にわかってはいません。

月経には乳幼児期から小児期にかけての身体の順調な発育が必要です。
順調な成長があれば、性中枢や卵巣が発達し、卵巣の性ホルモンに影響を受ける子宮も発達します。

性中枢、卵巣、子宮が揃って順調に育つことで初経は起きます。
初経から5年も経てば性中枢、卵巣、子宮はそれぞれの間で情報交換するような密接な関係屁となっていきます。

すると、生きていく上で一番調和の取れた月経周期が誕生します。
神経やホルモン調整など様々な機能により高度な自動調整機構が出来上がっているためです。

  • 性中枢から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)
  • LH(黄体形成ホルモン)というゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)

によって、卵巣から

  • エストロゲン
  • プロゲステロン

というホルモンが分泌されます。

他にも、

  • 卵巣では卵胞の発育
  • 排卵(卵胞期)
  • 黄体形成(黄体期)

という流れで連続的に行われます。

子宮内膜も卵巣の変化に合わせて増殖期から分泌期に移行します。

月経(生理)の仕組みをわかりやすく解説した動画です。

月経不順とは?

月経は25日~38日ほどの周期で定期的に起こるものです。
ですが、時には25日未満で出血が起こることがあります。
これを頻発月経といいます。

反対に38日~45日を超えても月経が来ないことを稀発月経といいます。

他には、周期や出血の量、期間などから察して月経とは違う出血の場合には機能性子宮出血といいます。

これらをまとめて月経不順と呼んでいます。

月経困難症とは?

月経のときに起こる月経痛は、月経血をせまい子宮頚管を通して押し出すのでけいれんのような子宮の収縮やそのときに出る有痛物質の増加、また、子宮周囲骨盤内臓器の充血やうっ血が原因になります。

腰痛・頭痛・吐き気・嘔吐・胃痛・乳房痛・便秘・下痢・めまい・精神不穏・食欲減退などがあり、これらを総称して月経随伴症状といいます。

月経前緊張症とは?

PMS、月経前症候群とも呼ばれています。

月経の10日ほど前か数日前から、腰痛・腹痛・乳房痛・食欲不振・頭痛・動悸・精神不穏・うつ状態・むくみなどの症状が現れます。
月経が始まれば症状が衰退していくのが特徴です。

月経困難症と比べると頻度は少なく寝ておかなくてはいけない人は0.1%、働くことが困難になる人は3%ほどです。

完全な原因はよくわかっていませんが排卵が起因する黄体ホルモンによるものではないかと考えられています。

ピルで排卵を抑制すると消失や改善が見られるようです。
症状がひどいときには、西洋薬では血管の緊張を緩和する鎮痛薬を用いることがあります。

 

いかがだったでしょうか?

ここでは大まかな月経に関する悩みを見てきました。

漢方と月経などの女性の悩みに関しては、別でさらに詳しく取り上げていきます。

また、異常が続く場合には、自己判断で終わらせずに、専門医にきちんと診てもらいましょう。

早乙女タロウ

 

 

 

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