2017/03/17

かぜの漢方薬を賢く使った治し方

 
かぜ症候群を漢方薬で賢く治す方法

かぜは、喉や気管支などの呼吸器の炎症や症状が主体になりますが、発熱や倦怠感その他の全身的な症状や反応も見られるために、一種の全身性の病気とも言えます。

西洋薬の風邪薬の多くは、解熱剤や抗生物質が配合されたもので、症状を軽減したり、それ以上悪化するのを防ぐ対処療法が中心となります。

これに対して漢方薬は、症状を抑えるだけではなく、体の抵抗力を高めて、かぜを根本から抑え込みます。
かぜは漢方薬が得意とする病気の一つで、様々な処方が患者の状態に合わせて用いられる。

なお、漢方では「発熱は体が病気に抵抗している反応」ととらえ、初期の発熱を特に抑えません。

そのため西洋医学でよく使われている解熱剤を漢方薬と併用すると、漢方薬の効果を打ち消してしまう可能性があります。
従って、かぜの初期に漢方薬を用いる場合は解熱剤との併用を避ける必要があります。

かぜ症候群に効果のある漢方薬

かぜのひき始め/体力がない(虚証)

  • 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
悪寒、微熱、無気力
  • 桂枝湯(けいしとう)
自然発汗する
  • 香蘇散(こうそさん)
気分がすぐれない、だるい

かぜのひき始め/体力はある(実証)

  • 川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)
頸や肩の痛み、悪寒
  • 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
咳、鼻水、うすい痰
  • 麻黄湯(まおうとう)
関節痛、筋肉痛、汗が出ない
  • 葛根湯(かっこんとう)
  • 升麻葛根湯(しょうまかっこんとう)
悪寒、発熱、肩や首筋がこる、汗が出ない

数日経過している/体力がない(虚証)

  • 真武湯(しんぶとう)
腹痛、下痢、ふらふらする
  • 柴胡桂枝乾姜湯
強い寒気、顔色青白、口渇

数日経過している/体力はある(実証)

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう) 嘔吐、悪心、熱が上下する
小柴胡湯(しょうさいことう) 口が苦い、みぞおち辺りの苦満感、熱が上下する

長引いている

  • 参蘇飲(じんそいん)
  • 神秘湯(しんぴとう)
悪心、嘔吐、微熱症状が続く
  • 麦門冬湯(ばくもんどうとう)
  • 竹茹温胆湯(ちくじょうんたんとう)
食欲はあるが、咳き込む

かぜで上がった熱に対しては、氷枕を使うくらいで、あとは逆に汗をかいたほうが早く熱も下がるし、すっきりすると思いますね。

花田サキ

そう!かぜは急性期病の中でももっともありふれた病気なんじゃ。かぜに対して、西洋医学は無力で、鼻水を止める、咳を止める、熱を下げる、といった表に出ている症状を押さえ込む方法を取るしかないんじゃ。

漢方教授

それに対して、漢方薬はどうなんですか?

花田サキ

 

本来、漢方薬は急性期の病気に対して使われている薬じゃった。昔は、西洋薬はなかったわけで、どんな症状も急いで治さないと命取りになったんじゃ。そんな場面で使われて効果を発揮してきた漢方薬は、実は炎症を素早く鎮めることに長けておる!

かぜの症状は、何かしらの炎症によって症状が出ているものが多い、なのでその炎症を素早く鎮めることが得意な漢方薬はかぜの諸症状に対してとても有効なのじゃよ!

西洋薬のようにかぜの諸症状を押さえ込む方針の薬では、自然治癒力も発揮できないし、体への負担もある。だから、かぜの場合には炎症の状態を見極めて漢方薬を処方する、という治し方が理想的なんじゃ!

漢方教授

 

 

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