慢性胃炎には漢方!炎症を抑えて改善へ

 
慢性胃炎

 

あなたは、ずっと胃もたれや胃の痛みがあるのに市販の胃薬を飲み続けていませんか?

初期症状には西洋薬も効果的ですが、いつまでも不快感が続くなら、「慢性胃炎」かもしれませんよ。

早乙女タロウ

胃炎は、暴飲暴食、刺激性食品の摂り過ぎやストレス、老化などの影響で、胃の粘膜に炎症がおこるもので、急性と慢性のものがあります。

また、近年では老化現象だけでなく、ピロリ菌感染も大きな要因とされています。

急性の胃炎は、症状の出方が早く、食後2〜3時間ぐらいで、胸焼けやもたれ、腹痛、吐き気などを訴えます。
こうした急性胃炎は、即効的な効果が得られる西洋医学的な治療が適しています。

一方、慢性胃炎は胃粘膜の表層部に慢性の炎症が見られるもので、漢方治療の対象となります。
処方により普通は2ヶ月程度の症状が消えて行くが、改善しない場合は処方を変える必要があります。

慢性胃炎に効果的な漢方薬

体力がない、胃腸も弱い(虚証)

  • 四君子湯(しくんしとう)
全身倦怠感、顔色不良、悪心嘔吐、下痢
  • 六君子湯(りっくんしとう)
全身倦怠感、便秘
  • 茯苓飲(ぶくりょういん)
胸焼け、胃部の膨満感、尿量減少
  • 安中散(あんちゅうさん)
胸焼け、痩せ型、軟便
  • 人参湯(にんじんとう)
冷え性、口中に薄い唾がたまる

体力はふつう(中間証)

  • 五苓散(ごれいさん)
  • 柴苓湯(さいれいとう)
口渇、悪心、排尿量や排尿回数の減少
  • 平胃散(へいいさん)
  • 啓脾湯(けいひとう)
腹部が張る、下痢、軟便
  • 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
腹部が張る。腹部がゴロゴロという
  • 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
腹痛が強い。腹直筋が緊張している
  • 黄連湯(おうれんとう)
腹痛がある。悪心、嘔吐
  • 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
  • 四逆散(しぎゃくさん)
腹痛のみ

※「虚証」や「実証」についてはこちら→「漢方薬の選び方~診断方法を知ろう~

ここからは、もう少し詳しく慢性胃炎について知っていきましょう。

早乙女タロウ

慢性胃炎とは?

胃粘膜に継続的に炎症が起こっている状態です。

注意すべき点は、「慢性胃炎」をただ、胃の痛みやもたれ、吐き気などの症状が長期間続いただけで慢性胃炎と病名を付けているケースがあることです。
こういった判断は日本独特のもので、欧米ではしないことのようです。

どういうことかといいますと、内視鏡・胃透視・ヘリコバクター・ピロリ菌やペプシノーゲンなどの検査による裏付け無しで慢性胃炎と診断された場合には、神経性胃炎や胃アトニーなどの他のいろいろな病気である可能性があることを理解しておく必要があります。

内視鏡が普及した昨今では、慢性胃炎=萎縮性胃炎と考えて良いでしょう。

 

慢性胃炎は老化現象?

1972年に、日本の医師によりアメリカの医学雑誌に掲載された内容があります。
それは、各年代の被験者から10ヶ所の生検を行った際に、萎縮性胃炎の頻度と程度が加齢とともに増加する、と言う内容が報告されました。

それ以来、日本では萎縮性胃炎は加齢による生理的な現象と捉えられてきました。

ですが、欧米での健康な人に対しての長期観察からわかったことは、華麗とともに胃の萎縮の症状が進行するのは一部の人である、と言う内容が報告されました。
また、ピロリ菌に感染していなければ高齢でもきれいな胃粘膜の人もいることもわかってきました。

このような観点から萎縮性胃炎が老化現象で進むものだという見解を持つ医師の割合は減ってきています。

慢性胃炎の原因は?

現在の見解では、90%以上がピロリ菌感染が引き金になった二次性変化です。

他に

  • ピロリ菌以外の感染によるもの
  • 自己免疫異常による自己免疫性胃炎(A型胃炎とも言う。血液中に抗壁細胞抗体(こうへきさいぼうこうたい)や抗内因子抗体(こうないいんしこうたい)がみられます)
  • クローン病などの炎症性腸疾患に伴うもの
  • メネトリエ(Men-etrier)病

などがあります。

胃粘膜表面で軽い炎症のある状態の表層性胃炎になる原因として、不規則な生活・寝不足・ストレス・アスピリンなどの長期薬物服用・酒の飲み過ぎ・タバコの吸い過ぎなどが挙げられます。

症状はどうなの?

自覚症状がない場合がほとんどです。
なので、内視鏡や胃透視検査などで発見される場合がほとんどです。

胃の不快感・胃もたれ・食欲不振を感じることもあります。
表層性胃炎では、みぞおち痛・吐き気などが感じられる場合があります。

治療方法は?

 

慢性胃炎は萎縮性の変化です。
なので、西洋医学的な根本的な治療がない状況です。

日本では、先に述べた症状から診断する医師が多いと思われます。
胃もたれ・胃の不快感・その他胃に関する不定愁訴(様々な訴え)には、胃の運動を改善する薬や胃の粘膜保護に対応した薬が処方されます。

吐き気、上腹部痛などが激しい場合には急性胃炎の観点から制酸剤やH2受容体拮抗薬などが投与されます。

現在注目されているのは、ピロリ菌を除菌することで胃粘膜の萎縮の改善が期待できるか、という点です。
今のところ、ピロリ菌の除菌で効果が得られる症例がある反面、医師や施設によっても手法にばらつきがあるため、今後、その統一が待たれるところです。

 

いかがだったでしょうか。
ピロリ菌の除菌が効果がありそうですが、慢性的に炎症が続いてるなら、漢方薬でその炎症を鎮めることが効果的ではないでしょうか。

しかし、自己判断で決めてしまわずに、症状があるなら専門家にきちんと相談することをおすすめします。

早乙女タロウ

 

 

 

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